凌 嘉俊 (リョウ カシュン)隊員 通称:トニー

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受入れ先のモンガク谷ワイナリー 木原 茂明氏(左)、ゆうこ氏(右)と凌隊員

 

2023年5月、余市町地域おこし協力隊 ワイン産業支援員として着任。

香港出身の凌隊員は、香港大学で経営学を学び、8年間ヨーロッパとアジアを跨ぐプライベート・エクイティ投資家として活動していました。各国のワイン産地を飛び回っていた彼にとって、ワインの魅力に惹かれるのは必然だったのかもしれません。

英国発祥のワイン教育機関WSETの最難関(Level4)ディプロマを取得した後、自然派ワインの輸入業者としてワインの旅を始めました。しかし「最高のワインと人生を共にする」という夢を実現するためには、単にワインを味わうだけでなく、実際にワイン産地でブドウ栽培と醸造経験を積む必要があると強く感じたそうです。

その後投資会社を辞め、ブドウ栽培とワイン醸造の知識習得に専念することに。2022年、米国コーネル大学大学院において学生ワイン醸造家として農学生命科学部でワインの製造工程について学び、2023年には京都大学大学院に籍を移し、修士学位を取得しました。

現在は、余市町内のワイナリー「モンガク谷ワイナリー」で栽培・醸造の経験を積みつつ、地産品の開発、販売、PR(イベントや海外輸出等)等の活動を行う予定です。

凌隊員に活動の抱負を聞いてみました。

極めて優秀な専門家の集まる余市で、これまでの経験を生かし余市のワインを世界に広める仕事に一生を捧げたい!

「モンガク谷ワイナリー」で芽掻き作業中の凌隊員

 

香港の生まれ育ちですが、余市の魅力はなんですか?

毎年、観光で日本各地を訪れていましたが、余市にはワインだけでなく、果物や山菜、お肉、海産物を含めた豊かなテロワールの魅力があることに気づきました。それに加え、余市の地域コミュニティ精神が、移住者たちにすばらしい環境を提供していることに感心しました。

ワインについて研究する中で、伝統的な海外の産地と比べ、日本におけるブドウの栽培時間が短い点に興味を持ち、特に余市産のワインが独特な性格を持ちながら、高い品質を誇っていることから、余市の醸造者から学びたいと考えるようになりました。

実はつい最近長男が生まれたのですが、余市の子育て環境、育児サポートや施設が充実していることに関してもとても嬉しく思っています!

協力隊として、余市町でどんなことに取り組みますか?

今までの経験を活かして地域のワイナリーにおいてブドウ栽培とワイン造りを支援し、余市のワイン生産者の皆さんと一緒にその技術をさらに高めたいと思います。

また、余市産ワインの品質をさらに高めるためのお手伝いもしたいです。たとえば、コーネル大学農学生命科学部で学んだワイン造りと化学分析の技術を活かし、将来、地域のブドウ栽培と醸造の研究に役立ちたいと考えています。

余市町のみなさんに一言、お願いします。

この10年間において、投資家やワインの輸入業者として、フランス、イタリア、スペインと広範囲に渡る地域を旅する機会に恵まれました。近年、特にヨーロッパ各地で見られているように、気候変動がブドウ栽培を大きく左右するのですが、農業生産がほとんどない香港から来た私にとって、これが具体的に何を意味するのかはわかりません。その一方で、日本製のワインを幅広く試飲することにより、私のワインの世界は一層広がりました。

今後、余市に定住してヴィンヤードやワイナリーを開設するつもりです。極めて優秀な専門家の集まるこの余市というエリアにおいて、これまでの輸入業者、投資家、教育者としての経験を生かし、余市のワインを世界に広める仕事に一生を捧げたいと考えております。

皆さん、気軽に「トニー」と呼んでください!

年間活動報告

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 政策推進課 政策調整係
〒046-8546 北海道余市郡余市町朝日町26番地
電話:0135-21-2117(直通)FAX:0135-21-2144

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