余市でおこったこんな話「その245 昭和30年代のお正月」

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あけましておめでとうございます。昭和35(1960)年の広報よいち1月号の表紙は、「黒川新国道」と題した仁木町方面から駅前商店街の写真でした。

「新国道」は現在の国道5号線のことで、当初はにれの木通りから仁木町へ抜ける、通称「ニッケー通り」と呼ばれていたルートの予定だったものが、余市駅前から仁木町方面へ直線で向かう現在の路線に変更になって、昭和35年に完成した道路です(「こんな話 その94」)。

この表紙写真の下には、新年交礼会と消防出初式のお知らせが見えます。新年交礼会は1月1日の午前10時から、役場大会議室を会場にして、あらかじめ申込みをして会券(入場券か)を持った人が参加できました。

出初式は1月4日9時、役場前に消防署の署員と消防団員が集合して行われました。まず、7時半に15秒間隔のサイレンが3回鳴って、出初式があることが町内に知らされます。

新年の祝詞や表彰式などが終わった後は、登梯式(とていしき)です。はしごに登り、その上で膝やお腹だけで身体を支えて静止したり、様々な態勢をはしごの上で披露するので、たくさんの人が集まりました。

ページをめくると、坂本角太郎町長(当時)の年頭の挨拶が見えます。海外貿易への期待、天然水族館に観光の面で注目が集まっていること強調して紹介しています。

ジフテリアの予防接種の呼びかけもあります。飛沫感染する病気で、発熱やおう吐、頭痛、咳などの症状が見られ、昭和20年代には国内で年間8万人以上が感染するほどの流行がありました。「乳幼児の恐ろしい伝染病ジフテリアが去年から非常に多く発生しており、特に小中学校生徒にも多く見られる特徴であります」とあります。これは近隣で流行が見られ、町内で3名の感染者が出たことによる注意喚起のようです。

特集は「冬の水道」です。凍結を防ぐには「水は勢いよく出し、タラタラ出し放しをしないこと、長いホースの使用後はすぐはずしておくこと、お休み前には必ず不凍状態を確かめること」をお知らせしています。

その隣の記事は凍結のとかし方を紹介しています。ぬるま湯をまず蛇口に、次に露出しているパイプにかけて、水が一滴でも出れば、あとは水道の圧力が氷を融かしてくれますが、まずは寝る前の水落としを忘れないようにと念押ししています。

特集3つ目の記事「一日500屯も無駄に」がその下に続きます。過去には1日で500トンの水道水が凍結防止のために放水されたことがあったようで、500トンの水は1日5,000円、一冬で180万円(当時)にもなり、大量の水が流れることで建物の土台が腐ることにつながると、お正月から怖い記事が載っています。水道を出し放しにする人をなくすための特集だったようです。

成人式のお知らせも見えます。1月15日の10時から、会場は黒川小学校でした。前日14日の午後1時15分から、HBCの女性の広場という番組(ラジオ?)で、町内の新成人(漁業)の方の感想が放送される旨の告知もあります。65年前の余市町も海外貿易や観光に期待をふくらませ、感染症や暮らしへの注意喚起がされています。

令和7年は昭和100年の節目の年です。

黒川新国道(『広報よいち』昭和35年1月1日発行)

写真 黒川新国道(『広報よいち』昭和35年1月1日発行)

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 政策推進課 広報統計係
〒046-8546 北海道余市郡余市町朝日町26番地
電話:0135-21-2117(直通)FAX:0135-21-2144

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