余市町でおこったこんな話「その190 聖火祭」

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陸上競技場の南側に聖火台があります。これは余市町をリレー形式で横断するイベント、聖火祭のためにシリパ山麓の国設スキー場に昭和36(1961)年に作られたものです。平成10年ころまで続けられていた聖火祭は、60年近く前から行われていたようで、町内のスポーツ団体が一同に会して街中をパレードする、各種スポーツのシーズンの幕開けを告げる行事でした。聖火祭がはじまった時期は、シリパ山に国設のスキー場が作られた時期と重なり、またフゴッペ洞窟も関係していて、発掘調査でみつかった火起し用の石が聖火祭で使われました。昭和36年の広報よいち6月号をみると、「先住民“火”の発祥地!! 余市町(シリパ)に聖火台を建設」の記事があります。その5年前の同31年にはシリパ山麓で北海道大学による発掘調査が行われていて、火起こしの石器とシリパ山麓の遺跡が合体して行事のヒントになったようです。また、町内の各地域に郷土への愛着を持ってもらうために、スポーツに親しんでもらおうとする働きかけもありました。郷土愛を育みたい、スキーに代表される世界的なスポーツ選手を多く輩出している、フゴッペの火起し用の石器、昭和37年1月にオープン予定のシリパ山国設スキー場、などもろもろを総合させたイベントが着想されました。オリンピックの聖火リレーのようにフゴッペを出発した聖火が余市町を横断、ゴールはシリパ山のスキー場、町内のスポーツ関係者が参加する聖火祭の構想ができました。広報では「…心身とともに、町民全体が健康であらねばならず、余市町は過去に於ても多くのスポーツ選手を世に送りましたが、お互いにスポーツを理解し…(中略)…スポーツを通じて同じ郷土住民の心を通じ、町づくり、町発展をにぎわい興したいものであります。」とあります。昭和36年6月9日17時30分、第1回聖火祭の「火造り式」がフゴッペ洞窟で始まりました。6月8日発行の『広報よいち臨時号』に式の詳細がみえます。「洞窟内から発見された火造り石と木棒を使い古代の方法により、火造り、火守りの巫女により点火、聖火を起します。この聖火を一旦余市出土の土器に移し、これから、11本のたいまつに点火し別掲のコースにより、市街を東西に横断します。途中、町長はじめ名士並びに体育団体の方々が七区間に分けて行進します。」出発した聖火は、余市郵便局本局前を18時15分に通過後、とりい歯科さんから裏通りを通って公民館前経由で信金を18時30分、駅前十字街からニッカウヰスキーさんの前を通って営林署を18時50分、沢町小前を19時ちょうど、その後中町通りに折り返し、山口商店さん、新映劇場さん、藤の湯さん前を通過して聖火台へ19時30分に到着です。このコースを1区から7区に分けて聖火をつなぎます。1区は陸上団体、2区を体育関係の名士、3区が町長はじめ官公庁の首長とつづき、最終の7区は野球関係者、ゴールの聖火台で聖火を受け取って着火するのは竹鶴政孝さんでした。この日は自衛隊による音楽パレードもあって、とりい歯科さん前から17時45分に出発した音楽隊は黒川銀座街、駅前十字街経由でニッカウヰスキー前まで行進しました。余市神社のお祭りも重なったので、6月はじめのこの頃はたいへん賑やかな日々が続きました。

写真:茂入山の水産博物館に展示される弁財船(昭和43年12月15日の新聞記事から)

図:聖火台完成予想図(「広報よいち6月号」昭和38年6月1日)

この記事に関するお問い合わせ先

総合政策部 政策推進課 広報統計係
〒046-8546 北海道余市郡余市町朝日町26番地
電話:0135-21-2117(直通)FAX:0135-21-2144

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