余市町でおこったこんな話 その155「北海ソーラン祭り(その1)」
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北海ソーラン祭りの第1回目は昭和44(1969)年に始まりました。この年はちょうど余市町開基100年と開町70周年の年にあたり、それを記念して開催したものとされています。北海ソーラン祭りの始まる前、昭和30年代には「商工観光まつり」などさまざまな催し物がありました。
昭和30年代の余市町広報や新聞記事などを見ると、ソーラン節を含む沖揚げ音頭の唄い手を無形文化財として町が指定したのが昭和36年7月、時期を同じくして有志によるソーラン節保存会も結成されています。同年8月15日には旧豊浜トンネル入口近くに建立された「ソーラン節発祥之地碑」の除幕式にあわせ、同保存会の男女50人によって海上での沖揚げ作業の実演と、海岸での子はたき音頭(いやさか踊り)とソーラン踊りの披露があり、3千人の人出でごった返したそうです(『町広報よいち』昭和36年8月号ほか)。この日は商工観光まつりも開催されていて、同日夜7時半から余市川河畔で花火大会があり、4千人が集まりました。「昼の暑さが夜に入ってもつづき、しかも無風状態なので、町民はユカタにウチワの納涼姿で続々と余市川付近に集まりたいへんな混雑ぶり…中略…花火大会はことしで三回目、どうやら余市名物として格好がついてきたようだ」とあります。
また、同年10月6日から同月15日までの10日間の日程で開催された「よいち水族館まつり」でも、正調ソーラン踊りが8日午前11時半と午後2時半からの二回にわたって披露されました。新聞記事によると「開始直前にどっと団体客が押し寄せ伊勢神宮奉納全日本民謡踊り大会に本道代表として出演する正調ソーラン踊りを熱心に見物…」とあります。
同39年8月18日の商工観光まつりを伝える記事では、見出しに「女ミコシもねり歩く ずぶぬれの仮装パレード」とあります。商店街の店主たちが仮装をして町内をパレードをしましたが、自衛隊のブラスバンドを先頭に、大川商店街の関係者がサムライ姿、黒川商店街は女ミコシ、沢町商店街は鳥追い女姿(?)でした。正午スタートの予定が雨のため午後4時過ぎに遅れて出発、梅川町中央バス営業所、沢町、役場前、大川町、黒川町と町を縦断しました。
昭和34年に始まった商工観光まつりの花火大会、ほぼ時期を同じくした沖揚げ音頭の町文化財指定、ソーラン節踊りを含んだ保存会の結成など、現在の北海ソーラン祭りの核がしだいに出来あがっていきました。
第1回目の北海ソーラン祭りは余市町、余市町観光協会、余市町商工会議所の共催で、昭和44年8月1日に始まりました。同日付けの新聞には「きょう花やかに開幕」とあり、午後7時30分からの余市川納涼花火大会で2日間の幕が開けました。花火を打ち上げた場所は余市川の左岸、現在の野球場のレフト側でした。打ち上げた後に落ちてくる花火玉を回収するのがたいへんだったそうです。記事によると準備された打ち上げ花火や仕掛け花火は500発、近隣町村からの見物人で国道は大渋滞、余市橋、大川橋、田川橋からの花火の立ち見は禁止され、多くは堤防からの見物でしたが、1万人の人出でにぎわいました。
写真:ソーラン節保存会の踊り(昭和36年8月17日の新聞記事より)
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