放射線量率に関する用語や単位等
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放射性物質
放射線を出す物質のこと。
放射能
放射性物質が放射線を出す能力のこと。
放射線
放射性物質が出す「粒子線」と「電磁波」の総称。
放射線の種類
名前をよく耳にする「放射線」として、「α(アルファ)線」、「β(ベータ)線」、「γ(ガンマ)線」、そして「中性子線」などがありますが、これらの放射線は電磁波と粒子線に大きく分類できます。
α(アルファ)線
原子核がアルファ崩壊(陽子が2、質量数が4減少する崩壊)する時に放出される、正の電荷を帯びた中性子2個と陽子2個からなる粒子線。エネルギーも重量も大きいが、空気中を3センチメートルほどしか進めない。
透過力は弱く、紙一枚で遮ることができる。ただ、プルトニウムのように、これを放出する放射性物質を体内に取り込んでしまった場合、エネルギーが強いだけに人体への影響も大きい。
β(ベータ)線
原子核がベータ崩壊(中性子が陽子になる崩壊)する時に放出される負の電荷を帯びた電子の粒子線。
透過力が弱く、アルミニウムなどの薄い金属板で遮断できる。よく耳にするヨウ素131やセシウム137が放出するのは、このβ(ベータ)線。
γ(ガンマ)線
アルファ崩壊、ベータ崩壊時に原子核にエネルギーが残っている場合、常に放出される電磁波。レントゲン検査に使われるX(エックス)線の仲間で、非常に透過力が強く、鉛や鉄の厚い板で遮断する必要がある。
人体に当たると「がん」などを引き起こしたりして有害な一方、ジャガイモの発芽を抑制して長期保存を可能にするなど、有益な使われ方もしている。
中性子線
核分裂時に放出される、電荷を持たない粒子線。放出された中性子が他の原子に吸収されると、さらに核分裂を引き起こす。原子力発電などで、ウラン235を核分裂させるときに使う。透過性は非常に強く、水やコンクリートでなければ遮断できない。
空間吸収線量率
空間線量率とも呼ばれ、対象とする空間の単位時間当たりの放射線量を言います。これは放射線の量について、物質が放射線から吸収したエネルギー量で測定することから、線量率の単位は、「Gy/h(グレイ/時間)」で表示されます。
線量当量率
人間が単位時間当たりに受ける放射線によって現れる影響の度合いを表す単位で、この数字が大きくなれば、身体に与える影響が大きくなります。単位としては、Sv/h(シーベルト/時間)、mSv/h(ミリシーベルト/時間)、μSv/h(マイクロシーベルト/時間)、nSv/h(ナノシーベルト/時間)などが用いられます。たとえば、1時間で1ミリシーベルトの被ばくに相当する程度の放射線による影響の度合い(線量当量率)は、1mSv/h(1ミリシーベルト/時間)と表されます。
1nSv/h(1ナノシーベルト/時間)=0.001μSv/h(1マイクロシーベルト/時間)
1μSv/h(1マイクロシーベルト/時間)=0.001mSv/h(1ミリシーベルト/時間)
1mSv/h(1ミリシーベルト/時間)=1,000μSv/h(1マイクロシーベルト/時間)
放射線関係の単位
テレビやラジオ、新聞報道等では、よく「シーベルト」や「ベクレル」、「グレイ」という単位を耳にしますが、放射線量を説明する単位には、種類がいくつもあってわかりにくいと感じた方も多いと思います。
ここでは、これらの「シーベルト」、「ベクレル」、「グレイ」という単位の関係について記載します。
- ベクレル【Bq】
ベクレル【Bq】とは、物質が放射線を出す量のことで、1秒間に1個の核分裂が起きていると1ベクレルということで、たとえば「1kgあたり210ベクレルのヨウ素131が検出された水」であれば、1秒間に210個のヨウ素131が核分裂を起こしているということになります。
- グレイ【Gy】
グレイ【Gy】とは、物質(人体を含む)が放射線を吸収した量のことで、「吸収線量」と呼ばれます。
- シーベルト【Sv】
放射線を受けた場合の人体への影響を表す単位です。
吸収線量(グレイ【Gy】)だけでは、人体への影響はわかりません。それは放射線の種類によって、人体への影響が異なるからです。(たとえば、α線はβ線の20倍の影響があります。)
そこで、実際の影響を測るためには、吸収線量(グレイ【Gy】)に放射線ごとによって異なる「放射線荷重係数」という数値をかけ合わせ、その結果算出された数値が「等価線量」といい、その単位をシーベルト【Sv】といいます。
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