○余市町政治倫理条例
平成18年9月14日
条例第33号
(目的)
第1条 この条例は、町政が町民の厳粛な信託によるものであることを認識し、その負託に応えるため、余市町長、副町長、教育長(以下「町長等」という。)及び余市町議会議員(以下「議員」という。)が町民全体の奉仕者として、政治倫理の確立と向上に努め、常に良心に従い誠実かつ公正にその職務を行うべきことを促し、もって公正で開かれた民主的な町政の発展に寄与することを目的とする。
(町長等及び議員の責務)
第2条 町長等及び議員は、町政に携わる権能と責務を深く自覚し、地方自治の本旨に従って、その使命の達成に努めなければならない。
(町民の責務)
第3条 町民は、主権者として自らも町政を担い、公共の利益を実現する責任を有することを自覚し、自己の利益を図る目的をもって町長等及び議員に対し、その地位による影響力を不正に行使させるような働きかけを行ってはならない。
(政治倫理基準)
第4条 町長等及び議員は、次の各号に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。
(1) 町民全体の奉仕者として、常に人格と倫理の向上に努め、品位と名誉を損なうような一切の行為を慎み、その職務に関して不正の疑惑を持たれるおそれのある行為をしないこと。
(2) 町が行う許可、認可又は請負その他の契約に関して特定の個人、企業、団体等のために有利な取り計らいをしないこと。
(3) 町職員(会計年度任用職員及び臨時職員を含む。)の採用に関して推薦又は紹介をしないこと。
(4) 町から、委託又は補助を受けている団体等の長になったときは、その団体を自己の利益のために利用しないこと。
(政治倫理審査会の設置)
第5条 政治倫理確立に関する必要な事項を審査するため、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第138条の4第3項の規定に基づき、余市町政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。
2 審査会の委員は7人とし、地方自治の本旨に理解があり、かつ、政治倫理の審査に関し専門的知識を有する者及び法第18条に定める選挙権を有する者のうちから、議会の同意を得て町長が委嘱する。
3 委員の任期は、2年とし、再任されることを妨げない。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
(会議の公開)
第6条 審査会の会議は、原則公開するものとする。ただし、出席委員の3分の2以上の同意がある場合は、非公開とすることができる。
(秘密の保持)
第7条 審査会の委員は、職務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
(町民の審査請求権)
第8条 町民は、町長等及び議員が第4条各号の規定に違反する疑いがあると認められるときは、これを証する資料を添えて、法第18条に定める選挙権を有する者の総数の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者が、町長等に係るものについては町長に、議員に係るものについては町議会議長(以下「議長」という。)に、審査を請求することができる。
2 議長は、前項の規定により議員に対する審査の請求を受けたときは、その書面の写しを町長に送付するものとする。
(倫理基準違反等の審査)
第9条 審査会は、前条第3項の規定による審査を求められたときは、当該事案の適否又は存否の審査を行い、60日以内に審査結果報告書を町長に提出しなければならない。
2 町長は、前項の規定により審査会から議員に係る審査結果報告書を受けたときは、その書面の写しを議長に送付しなければならない。
3 町長及び議長は、前2項の規定により審査結果報告書を受けたときは、速やかに請求者に文書で回答するとともに、その審査結果の要旨を広報等で公表しなければならない。
(町長等及び議員の協力義務)
第10条 町長等及び議員は、審査会の要求があるときは、審査に必要な資料を提出し、又は審査会の会議に出席して説明しなければならない。
(弁明の機会の保障)
第11条 審査会は、審査請求の対象となった町長等及び議員から、審査会において弁明したい旨求められたときは、その機会を保障しなければならない。
2 町長等及び議員は、第9条に規定する審査の結果について、町長又は議長に対し、弁明書を提出することができる。
(委任)
第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 第8条第1項の規定は、この条例の施行の日以後に行われた町長等及び議員の行為について適用する。
(実施のための準備)
3 審査会の委員の選任のための手続その他この条例を施行するために必要な準備行為は、この条例の施行前においても行うことができる。
(余市町特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正)
4 余市町特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(昭和35年余市町条例第2号)の一部を次のように改正する。
別表個人情報保護審査会の項の次に次のように加える。
政治倫理審査会 | 会長 | 日額 6,000円 | 1,500円 | 同上 |
委員 | 日額 5,500円 | 1,500円 | 同上 |
附則(平成19年3月23日条例第6号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。
附則(平成29年3月24日条例第5号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第76号)附則第2条第1項の場合においては、この条例による改正後の第1条の規定は適用せず、この条例による改正前の第1条の規定は、なおその効力を有する。
附則(令和2年3月4日条例第2号)
この条例は、令和2年4月1日から施行する。